俺のパソコンの中にどんどんとたまってゆく、宝物
からのメール
あいつはいつだって
俺のことを一番に考えて
俺は、ついつい甘えてしまう

週末のデートだって
本当はどこかへ行きたいだろうって思う
だけどあいつは、俺の「立場」とか考えるんだ
だから結局、今週も俺の家

本当は悪いなって思うんだ
普通の恋人同士みたいに
街中を腕を組んで歩いてみたり
公園でキスしてみたり
あ、これは俺の希望
ま、そういう事、出来ないからな・・・

「珪!今日はいっぱ〜い、泣いちゃおうね」

がレンタルしてきたビデオをリビングでセットして
ソファーに並んで腰掛けて
お茶の間シアターが始まる

俺は、もちろん映画も好きだけど
が、一生懸命画面を見つめていて
泣ける場面になると、俺の手を握る
それが嬉しい

は、俺と一緒にいて、我慢ばっかりだから
俺は、もっと大事にしなきゃいけないんだよな
大事にしている気持ち
伝える言葉
昔は全然言えなくて
結局、を泣かせたりした

でも今は、少しは、言えるように・・・なっただろ?
俺だって、成長したと、自分では思っている

「・・・、本当に、涙が止まらないね・・・
 だって、サムは、精一杯愛しているんだよ」

映画は、親子の愛情を語ったもので
知的障害のある父親とその子供の話
映画の中に引き込まれて
溢れてくる涙をぬぐおうともせず
俺を見る・・・

おまえの表情は、いつだって素直で
隠し事なんて、絶対に出来ないな
だから、俺は・・・
おまえの瞳が好きなんだ

おまえの瞳の中に俺がいて
俺の瞳にはおまえがいる

「珪は、泣かないの?」

俺?
俺は・・・、ヤバイな、映画見てないのがばれる・・・
取りあえず、ごまかすか

「・・・我慢してる」
「そんなの、泣きたいなら泣いていいよ?
 私の胸貸してあげる」

の胸・・・
もっとヤバイだろ・・・
ソファーに押し倒して、嫌われるのはごめんだ

「いいよ・・・、泣かない」
「珪は・・意地っ張りなんだから、可愛くない!」

いい、可愛くなくて
俺は格好良ければいいだろ
の自慢の彼氏は可愛い必要ないだろ?

・・・」

俺はを後ろから包み込む
この体勢が一番温かい

「珪・・・あったかいね」
「ああ、おまえを抱えてると、あったかい」

はTVのほうを見たままで、ふと呟いた

「珪・・・私のこと好き?」

俺の気持ち、聞くの好きだな・・・
ちょっと意地悪するか

「・・・好きじゃない」

がビックリして俺の腕の中で硬くなった

「好きじゃ・・・ないの?どうして?もう嫌いなの?」

慌ててはすぐに涙声になる
仕方ないな・・・
これ以上意地悪すると、後が怖い

「俺・・・のこと、好きじゃない
 好きなんて簡単な気持ちじゃない
 愛してるから・・・」

決まったな・・・今の台詞

「珪・・・私も・・愛してる」

が俺のほうへ振り返り、キスをくれた
俺も、を抱きしめてキスをする

ビデオはクライマックス
俺たちは・・・見てないけど



END



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